- 我慢しない
- 無理しない
- がんばりすぎない
- 気を遣いすぎない
- 言いたいことは言う
- 嫌われてもいい
- 環境を改善する
そう決めた。
今年はそういう自分になろうと決めたんだ。
一人きり在宅ワークで業務を完結していた時は人間関係の悩みなど皆無だった。
「人間」の良い所と嫌な所に気付いてしまうのは子供の頃からだった。
その人の言葉はもちろん、態度、目線、空気、オーラ、雰囲気、普段の言動などから瞬時にわかってしまう。
この能力はなくても良かった。
なぜ自分がこうなったのか、原因を探りつつ過去を辿ってみることがある。
転校の苦しみ
父は公務員で、2年ごとに転勤する転勤族だった。
小学2年生になる時に、ある日いきなり違う学校に転校した。
わけもわからないままだった。
何もわからず、知らない先生に連れられて知らない廊下を歩く。
教室に近づくと生徒たちの楽しそうなワイワイガヤガヤ音が聞こえてくる。
心臓がドキドキ鳴る私。
先生がガラッと教室のドアを開け、後ろに付いて歩く。
教室中がピタッとシーンとなり、同時に生徒全員の目線が私に向けられる。
その時の緊張はMAXだ。
何も覚えていないしどこを見ていいのかもわからない。
泣きそうだったと思う。
先生が話し始めた。
「転校生を紹介します。今日からみんなのお友達になる〇〇さんです。みんな仲良くしてあげて下さい。じゃあ〇〇さん、自己紹介をお願いします。」
小さな声で精いっぱいの挨拶をした。
「〇〇です。よろしくお願いします。」
いや正直こんな事を言ったかわからない。覚えてなんかいない。
こんな事を言ったであろうと信じたい。
その鋭い目だけはこちらを見ながら、右手を口元に添えて隣の席の子とヒソヒソ喋りだす女子。
へらへらとふざけあう男子。
数十人の前でいきなり自己紹介させられて顔も真っ赤だったと思う。
完全アウェイのその教室に解き放たれた。
誰かは声をかけに来てくれたと思う。
優しくしてくれた子もいたと思う。
その子は可愛くて人気者だった。
内気でぽつんと静かな子は初めは話しかけに来てくれなかった。
活発で気の強い女子は、話しかけてはきたけど明らかに敵対してきた。
仲良し2人でべったりペアの女子はあまり話しかけてこなかった。
男子はあんまり気にならなかった。
近くにいれば話すし、誰からの敵対視も感じなかった。
8才のわたしは悩んだ。
どうしていいかわからなかったけど、多分色々考えた。
先生には話せたか話せなかったか覚えていないし、どんな人だったかも覚えていない。
親にも話せなかった。
姉は寮に入っていたからあまり会えなかった。
もちろんネットもPCもスマホも携帯もない時代。
近所に知り合いはいない。
友達もいない。
ペットもいない。
独りだった。
一人で学校から帰ると家にお母さんはいたけどあまり記憶がない。
家の前の林っぽい所に木からタイヤブランコが吊り下がっていたから、そのブランコでひとり遊んだり本を読んでいた。
クラスに1人めちゃくちゃ意地悪なキツネみたいな女子がいた。
その子だけは顔も名前もはっきり覚えている。
何を言われて何をされたかはあまり覚えていない。
暴力を奮われたわけではない。
その子がクラスの女子を取り仕切っていたし、みんなその子に怯えていたし、その子が絶対だった。
その子が私にみんなの前で意地悪なことを言った。
ショックすぎて覚えていない。思い出したくないから脳から削除されたのかもしれない。
毎日学校に行きたくなくて泣いたかもしれない。
1年たつ頃、ようやく友達が2~3人できたが小学3年の途中にまた転校になった。
つづく